生命保険営業への16Personalities活用を考える

保険代理店経営やセールスパーソンコーチング経験から、生命保険営業のコツやトーク戦略をまとめています。見込み客の発見からクロージング、紹介獲得につながる思考の整理に、少しでもお役に立てたら嬉しいです。

投稿:2025/01/09 00:48:35  最終更新:2025/07/06 00:13:54

16Personalitiesの特徴と生命保険セールスへの活用

16Personalities(MBTI)とは何なのか

まず、16Personalities(MBTI)について調べてみました。

  • 人間の性格を16種類に分類する性格診断の一つで、正式には「Myers-Briggs Type Indicator(マイヤーズ=ブリッグス・タイプ指標)」という
  • MBTIでは、4つの指標によって性格が分析される
  • この4つの組み合わせで、16通りの性格タイプに分類される
  • 自己理解や他者とのコミュニケーション、チームビルディングなどに活用されており、企業や教育現場でも使われることがある
  • 近年ではWeb上で無料で診断できるサイトも多く、自己分析ツールとしても人気を集めている

 

4つの指標とはどのようなものか

  • 外向(E)/内向(I):エネルギーを外に向けるか、内に向けるか
  • 感覚(S)/直観(N):物事を五感で捉えるか、直感で捉えるか
  • 思考(T)/感情(F):論理重視か、人間関係や感情を重視するか
  • 判断(J)/知覚(P):計画的に行動するか、柔軟に対応するか

 

16Personalities(MBTI)の生命保険営業としての活用

生命保険のセールスパーソンにとって、16Personalities(MBTI)は「自分を知り、相手を理解し、成果を高める」ための強力なツールとして活用できます。以下の通り、具体的な活用法を考えてみました。

自分自身の営業スタイルを客観視し、強みを活かす

MBTIを通じて自分の性格タイプを知ることで、自分がどのような営業スタイルに適しているかが明確になります。

  • E(外向)タイプ:初対面の人にも物怖じせずアプローチできる。セミナー営業や飛び込み営業向き
  • I(内向)タイプ:一人ひとりとじっくり信頼関係を築く。紹介営業やリピート営業に強み

たとえばENFJタイプであれば、共感力が高く、人に寄り添った提案が得意。FP的アプローチや家族設計提案に向いています。

 

見込み客・顧客の性格傾向を見抜き、コミュニケーションを最適化

お客様の言動や反応からMBTIタイプの傾向を推測すれば、説明の仕方や商談の進め方を調整できます。

  • T(思考)タイプの顧客には、数字や論理で説得力ある説明
  • F(感情)タイプの顧客には、家族への思いなど共感に訴えるストーリー重視の提案

たとえば「万が一のとき、家族がどう感じるか」という話はFタイプに刺さりますが、Tタイプには「保険金額の妥当性」や「保障効率性」が響く傾向にあるということになります。

 

自分に合った目標達成スタイルを確立する

性格によって「モチベーションの上がる目標」や「行動のリズム」が異なることが分かります。

  • J(判断)タイプは計画的でKPI管理が得意。ToDoリストや週間スケジュールで成果を出しやすい
  • P(知覚)タイプは柔軟性があり、想定外の流れにも強い。自由度の高い働き方で伸びやすい

自分のスタイルに合った行動計画や管理方法を取り入れることで、継続力と成果の安定が期待されます。

 

ストレスの原因や行き詰まりの突破口を見つける

MBTIで自分の性格傾向を理解することで、「なぜうまくいかないのか」「なぜ疲れるのか」が見えてきます。

  • 対人関係のストレスが多いなら、E/IやF/Tの違いを理解して、アプローチを変える
  • 成果が出ない原因が「自分の型に合わない手法」にある可能性も

たとえばIタイプの人が、Eタイプの先輩の営業スタイルを無理に真似しようとして疲弊してしまう、など。

 

16Personalities(MBTI)の、代理店経営やセールスコーチングにおける活用

保険代理店の経営やセールスコーチングにおいては、人材の適性理解やチーム力強化、個別指導の精度向上に大きく活用できそうです。効果を発揮しそうなシーンを考えてみました。

営業スタイルの把握と最適化

MBTIでその人のタイプがわかれば、営業スタイルの強みと弱点も明確になります。たとえば

  • ESTJタイプ(外向・感覚・思考・判断):目標達成意識が高く、実務的で行動力があり、法人営業向き
  • INFPタイプ(内向・直観・感情・知覚):共感力が高く、顧客の心に寄り添うスタイルで個人顧客向き

それぞれに合った指導を行うことで、無理のない自然な成果が出やすくなります。

 

コーチングのアプローチをタイプ別に最適化

指導方法もMBTIタイプによって調整可能となります。

  • T(思考)タイプには「論理的に成果が出る理由」を重視した指導
  • F(感情)タイプには「相手との関係性や使命感」を重視したアプローチが有効

これにより、納得感のある指導や内発的動機づけが可能になります。

 

チームビルディングと配置最適化

MBTIを用いれば、チームメンバーのバランスや相性を客観的に分析できます。

  • J(判断)タイプが多いチームに、柔軟なP(知覚)タイプを加えることでバランスを取る
  • 顧客対応はFタイプ、業務効率はTタイプと役割分担を工夫する

結果として、ストレスや衝突を減らし、チーム全体のパフォーマンスを底上げできます。

 

採用・育成における適性判断の一助に

MBTIは採用判断の唯一の材料にはなりませんが、「どのような育成をすべきか」「どのような環境で伸びるか」を知るための参考になります。

 

16Personalities(MBTI)まとめ

生命保険営業は「人間力」が問われる仕事です。そのため、自分を知ること、相手を知ることが何より重要です。
MBTIはその“理解の精度”を高め、「自分らしい営業」×「相手に合った提案」という最強の組み合わせをつくるのに役立ちます。結果として、成約率・信頼関係・紹介の連鎖の向上が期待できます。

 

経営やコーチングの立場からは、MBTIは「型にはめる」のではなく「個性を活かす」ためのツールとして活用できます。
保険営業の現場では、「こうあるべき」ではなく「その人らしさ」を活かすことが成果につながります。MBTIを使うことでその個性を可視化し、一人ひとりに合った戦略・育成・指導を可能にすることができるでしょう。